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Discovery Report     ―旅のある生活― 



渡嘉敷島  ―眩しい時間が流れる島 #3 ―

 さて、渡嘉敷島に来てから3日目になる。この島での滞在、最後の日だ。
この日は夕方4時の船で沖縄本島に戻らないといけないので、朝のうちに海へ行ってシュノーケ ルで潜る。
海のそばにある商店にはいつもおばぁがいて「サーターアンダーギーどう?ウチのはおいしいよ。 毎朝おばぁが5時に起きて揚げとるからねー」と声をかけてくれる。 サーターアンダーギーというのは沖縄特有のお菓子で、ミカンくらいの大きさの 揚げ菓子で、本土で言うドーナツのようなお菓子だ。
 沖縄では食品店からおみやげ屋まで、いろんなところで売られていて、手作りで自家製 のものを売っているお店も多い。ひとつあたり大体70円くらいのものなのだが、これが 結構当たり外れがある。特に大きい店なんかはイマイチ(とは言っても十分おいしいのだけれど!) なケースが多く、本島国際通りのおみやげ屋街なんかで売っているものは、大抵ビニール袋の中 で油でギトギトになっているものが多い。けれども、自家製なんかのもので、おいしいのに出会った時は本当に感動!外はサクサク、中は ふんわり。私がはじめて食べたのは国際通りの小さなお店なのだが、ひと口食べてまさに感動。 それ以来サーターアンダーギーには目がない。

 ここおばぁの店も自家製のもので、毎朝揚げているとのことなので、結構期待して5つ入りの袋を買い、海に持っていく。
まだ3月の下旬で、海で泳いでいる人は全くいなかったのだけれど(そもそもシーズンオフで 観光客自体少ない)、いざ海に入ってみると水温は暖かくて普通に泳げる。
マー坊とふたりでサンゴ礁の合間を縫って魚を追いかけてプカプカと浮かぶ。たっぷりと泳いだところで、 「さて、サータアンダギーでも食べながら休憩するか」と砂浜をの方を見ると、私の荷物が置いてある辺り 当たりに5つほどの黒い影がワサワサと動いている。目を凝らして見てみると
   「!!!」
カラスが私の荷物を漁っているではないかっ!慌てて荷物の所に戻ったものの、すでに荒 らされた末で、昼食にと買っておいたパンからお菓子、サーターアンダギーまで見事に食い荒らされてい た。
 「ちくしょー、まだ一口も食べてないのにーー!!」
と嘆きながら砂浜にヒザをついて唇を噛む。
昼飯まで全部食べられてしまったので、仕方なくまたもおばぁのお店に戻って昼食を買う ことに。さっきのサーターアンダーギーをカラスに食べられたなんて申し訳なくて言えなかった。 食べられたら食べられたで別にいいんだろうけど、なんとなく。

「何か昼飯になるようなものない?」私が尋ねると
「ホットドッグとかあるよ」とおばぁ。
「じゃぁ、ホットドッグちょうだい」
と待つことしばし、出てきたのはアメリカンドッグだった。
「・・・まぁ、ホットでもアメリカンでも大して変わらないや」と自分に言い聞かせて 食べる。ホットでもアメリカンでもこの際どっちでもいい。おばぁの世界にどっぷりと 浸かってしまえばそれで幸せなのだ。

そんなこんなで日は暮れて、私とマー坊は連絡船で本島へと帰ったのでした。




渡嘉敷島、そこは眩い時間がながれる島なのだ。









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